父の日にワニ。

いつからか、ワニが好きです。

動物園は非日常感を味わえる最たる場所ですが、
やはり命の危険を感じる瞬間がもっともエキサイティングだと思っています。
トラ、ライオン、ヒョウなどの肉食獣だけではありません、
ゾウやサイだって立派な猛獣です。
彼らと対峙するとゾクゾクします。

しかし、当たり前ですが、彼らにはそれほど近づけません。
猛獣と、見物人である僕の間には、
檻のみならず、けっこうな幅の濠、そしてさらに柵。
もはやブラウン管の向こう側とそれほど変わりません。
想像力を最大限に働かせないと、ゾクゾクはできないわけです。

ワニは違います。
強化ガラスとは言え、水槽を隔てて僅か2~3センチの距離に
殺傷能力に秀でた猛獣を感じることができます。
自分を食いちぎることが出来る牙と肉薄する。
動物園の醍醐味が凝縮された場所だと思うのです。


さて、今日は父の日。
晩酌をしていると、居間でごそごそしていた多笑が妻を呼びます。
しばらくして、僕のもとに持ってきたのは、
ワニの切り絵でした。
父の日にワニ。


「お父ちゃんの好きなものは?っておかあちゃんに聞いたら、ワニだっていうから」

うん。間違ってないよ。
間違ってないけれど、
君が「ネコはかわいいなあ、かわいいネコをカバンからぶら下げたいなあ」
と思うのとはちょっと違うんだ。
言えないけど。

ちなみに、直太朗のプレゼントはクルマがあしらわれたタオルかけ。
タオルは直太朗が使います。
父の日にワニ。


(夫記)



2015年06月21日 Posted by安斎 at 20:11 │Comments(0)

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